どうもおぎすけです。
金融庁は数年前より、国民の生活向上に向けて投資を推奨しています。NISAもその一環です。そんな金融庁が毎年公表している「金融レポート」があります。
今日はそのレポートからみなさんに訳立ちそうなポイントをご紹介します。
記事の信頼性

1.各国の家計金融資産の推移
同レポートでは各国の家計金融資産の推移を調査した結果が公表されています。
1995年から2015年までと20年間を調べたものになります。それによると下表の通り、日本は1.4倍にしかなっていない一方、米国ではなんと3.1倍にもなっています。
1995年当時2000万円の金融資産を持っていたとすると、日本人は2,800万円になっており、800万円の増加です。一方の米国人は6,200万円にもなっています。驚きの結果ですね。
なぜこのような差が開いたのかを確認していきます。

2.投資割合
金融資産の増加の差は資産の持ち方にありました。日本人はみなさんのイメージ通り、預金が大好きです。そのため家計金融資産に対する投資割合は僅か19%です。
一方金融大国・米国ではなんと45%と日本の倍以上投資に回しています。

日本では最近になって個人型確定拠出年金・iDeCo(イデコ)が話題になりはじめましたが、米国では約40年前の1981年に確定拠出年金が整備されており、そこから労働者の給与の一部が年金を通じて株式市場に資金流入する仕組みを構築しました。
日本ではそのような仕組みがなかったため、労働者の給与が株式市場に流れず、金融資産を持っている高齢者が投資をしているため、株価が上昇しても労働者は恩恵を受けられていませんでした。
米国は労働者が投資をしているので、足下の株価上昇の恩恵を労働者も享受しています。
3.米国人の投資先
金融資産を3倍以上に増やした米国と我が国日本の投資対象を比較してみます。
これも同レポートで公表されているものです。
(1)日本の特徴
日本は流行を追いかける傾向があります。投資歴の長い方はわかると思いますが、
2006年に流行ったのは「先進国高格付債券」です。これは当時通称「グロソブ」、正式名称グローバルソブリンオープンというのが爆発的に流行りました。先進国で高格付なので安心かつ利回りも高いというところが高齢者をハートをつかみました。
その後、2008年リーマンショックがあり、世界各国で政策金利引き下げがありました。そのため、今度は高利回りを求めて、海外低格付債券が流行しました。具体的には「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」です。
その後、2016年にはリート(「ラサールグローバルREIT」など)が流行りました。
このように投資タイミングを捉えた投資が主流になっています。
米国の特徴
米国では一貫して米国株式、世界株式が上位を占めています。株式は一般的に長期保有時はパフォーマンスが最も高いと言われています。
そうした商品が主力のため、米国人の安定的な金融資産の増加につながっていると考えれます。
具体的な商品で言えば、VOO、VTあたりでしょうか。
国 | 順位 | 現在 (2016年3月末) | 5年前 (2011年3月末) | 10年前 (2006年3月末) |
---|---|---|---|---|
日本 | 1 | 米国リート① | 先進国高格付債券 | 先進国高格付債券 |
2 | 海外リート① | 海外低格付債券 | 海外債券① | |
3 | 米国リート② | 海外高格付債券① | 米国債券 | |
4 | 海外株式 | 海外高格付債券② | 世界資産高格付債券 | |
5 | 米国低格付債券 | 海外株式 | 海外債券 | |
米国 | 1 | 米国株式インデックス① | 米国債券 | 米国株式 |
2 | 米国株式インデックス② | 米国株式① | 米国株式インデックス | |
3 | 世界株式インデックス | 米国株式インデックス | 米国債券 | |
4 | 米国株式インデックス | 世界株式 | 米国株式 | |
5 | 米国株式 | 米国株式インデックス | 世界株式 |
4.まとめ
実際に投資で金融資産を増やしている米国の動向は示唆に富んでいます。投資タイミングを捉えた投資ではなく、長期成長が期待できる米国株式、世界株式に投資するのがお勧めです。
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