【住宅ローン】全期間固定金利でも金利が引き上げられる可能性

ライフスタイル/住宅

どうもおぎすけです。

今日は金融リテラシー高い方向けの記事です。

全期間固定にすると金利を固定できて返済計画立てやすのですが、実はあまり知られていない盲点が1つだけありますのでそれについて説明をします。

本題入る前に、そもそもなぜ私は全期間固定金利を選択しているかから説明をします。

1.全期間固定金利の選択理由

(1)返済計画の確実性

住宅ローンは高額な金利が1%でもあがると毎月の返済額が数万円変わってきます。万が一数%あがるようなことがあれば、人生狂ってしまう可能性があります。人生が狂ってしまうことにはコストをかけてでもリスクヘッジする必要がありますので、リスクヘッジの観点から全期間固定金利を選択しています。

(2)歴史的な低金利

詳細はこちらに記載をしていますが、現在は歴史的な低金利です。全期間固定金利で1%を切る水準になっています。しかし、足元はコロナワクチン普及とともに、景気回復が加速しております。米国では住宅価格が一年14%も上昇したようです。景気が過熱してくると、中央銀行(米国ではFRB)が政策金利(短期金利)を引き上げてきます。マーケットでは、2022~2023年には政策金利(短期金利)を利上げすると見込まれています。そして、一般的には長期金利はそれに先行して金利があがります。

日本もいつかは金利が上がる可能性があるため、今の水準であれば全期間固定金利にしたほうがよいと判断しました。

(3)ハイパーインフレへの対応

世界的な有名な伝説のディーラー藤巻先生がハイパーインフレを懸念しています。日本政府の財政状況、日銀のバランスシートを見ると、私もいつかハイパーインフレが起きるのではと覚悟をしています。

余談ですが、私は日本円を必要最小限にして、資産のほとんどを米ドルにしています。ハイパーインフレ対策です。ハイパーインフレにならなくても長期的にみると日本より米国の方が経済成長すると考えており、国力が強い国通貨は強くなるから将来的には円安・ドル高になると考えています。

詳細は以下の記事にまとめていますので、興味がある方はご覧ください。

ハイパーインフレになると当然金利も上昇しますので、変動金利で借りている人は金利が急騰し、利払いで返済計画が狂います。恐らく利息が支払えず破産者が大勢出てくると思います。

そうしたリスクを排除するため、全期間固定金利を選択しています。

2.全期間固定金利でも金利が引き上げられる盲点

お待たせしました。ここからが本題です。

しろうと太郎
しろうと太郎

全期間固定金利なんだから金利が上がることはないですよね?

おぎすけ
おぎすけ

そうだね。基本的には金利はずっと固定なので上がらないよ。

おぎすけ
おぎすけ

住宅ローンの金利などは契約書とローン規定で定められているんだ。

契約書では全期間固定金利は金利は一定と記載があってそれに基づいて契約をしていると思うんだ。ローン規定は読んだことがあるかい?

しろうと太郎
しろうと太郎

ローン規定って文字だけの分厚い書類のことですか?

確かに渡されたけど読んだことはないです。

おぎすけ
おぎすけ

普通の人だと規定までは見ないと思うけど、重要なことが書いてあるから一緒に確認をしよう。

(1)住信SBIネット銀行のローン規定

HPには「住信SBI住宅ローン契約規定」が掲載されていましたので、こちらを確認します。

注意すべきポイントは以下赤マーカ部分です。

第1条 借入金利
1.本契約にもとづいてお客さまに適用される金利(以下、「借入金利」といいます。)は本条3項の金利引き下げがなければ、当社所定の基準金利によるものとします。

2.当初借入金利は、当社が借入金額を交付した日(以下、「ローン実行日」といいます。)現在の基準金利とします。以後の借入金利は、変動金利を選択された場合は第6条に、固定金利を選択された場合は第7条に、それぞれ従うものとします。

3.当社は当社所定の基準により、当社の基準金利に対して金利を引き下げて適用することができるものとします。また本規定の他の条項にかかわらず、当社はいつでもその引下げを中止または変更することができるものとします。

4.本条1項から3項にかかわらず、当社は、金融情勢の変化その他相応の事由があると認められる場合には、借入金利を相当の範囲で変更することができるものとします。

住信SBI住宅ローン契約規定(URL:https://www.netbk.co.jp/contents/resources/pdf/hl_con_rule_i.pdf)

「金融情勢の変化その他相応の事由」にハイパーインフレが含まれているか解釈の問題はありますが、もし含まれると解釈された場合、固定金利期間中であっても金利を引き上げられてしまいます。

(2)イオン銀行

イオン銀行の固定金利の借入利率の条文には住信SBIネット銀行の住宅ローン規定のような文言は入っておらず、借入利率の変更はできないと記載されています。

第8条(固定金利特約期間中の借入利率)
固定金利特約期間中の借入利率は、借入要項に定める借入利率によらず、別途特約に定める利
率とします。なお、固定金利特約期間中の借入利率は変更できないものとします。

イオン銀行住宅ローン規定(URL:https://www.aeonbank.co.jp/rules/pdf/34_kitei.pdf)

しかし、100%安全かと言うとそうではなく、そもそも規定の変更ができる作りになっています。これは恐らくどの銀行にでも入っています(色々な銀行の規定を確認しましたが、規定の変更はできる作りになっていました)。

第36 条(規定の変更)
銀行は、本規定について、借主の一般の利益に適合するときまたは変更が契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、その他の変更に係る事情に照らして合理的なものである場合には、変更することができるものとします。また、銀行は、本規定の変更をするときは、その効力発生時期を定め、本規定を変更する旨および変更後の本規定の内容ならびにその効力発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により周知するものとします

イオン銀行住宅ローン規定(URL:https://www.aeonbank.co.jp/rules/pdf/34_kitei.pdf)

規定の変更を通じて、どこまで固定金利の利率を変更できるかは解釈問題になると思いますので、ここでは触れませんが、金利を変更されるリスクはゼロではなさそうです。

3.まとめ

基本的には全期間固定金利であれば金利は一定ですが、ハイパーインフレにような天変地異が起きた時には規定に基づき金利を変更すると明記している銀行があります(住信SBI銀行)。

また明確に規定にそのような記載がなくても、天変地異が起きた時には、そもそもの規定の変更できるような仕組みをつくっています(イオン銀行)。

現時点では100%安心を言える銀行はないですが、金利変動リスクを減らすためには、少なくとも住信SBI銀行のように固定金利でも金利を変更できると明記している銀行は避けた方が賢明かと思います。

コメント

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