
米国株が年初来15%程度下落してるから、そろそろ米国株に投資したいんだよなぁ。
けど為替が心配。政府・日銀が為替介入で円高にしようとしているけど、円高トレンドになるのかなぁ。為替で損したら嫌だなぁ。
この記事ではこのような疑問にお答えします。
記事の信頼性

ちなみに、為替を勉強したい方は以下の本もおススメです。
政府・日銀による為替介入の実施状況
2022年9月22日に24年ぶりの為替介入が行われました。
為替介入の結果、145円台まで進んでいた円安が140円台になりました。
その約1ヶ月後の10月21日に前回よりも大規模な5.5兆円規模の為替介入がありました。今回は政府・日銀から公表はなかったのですが、値動きからまず間違いなく、為替介入が行われたと考えられています。いわゆる覆面介入だと考えられています。
そして、その週明け月曜日の10月24日にも覆面介入が実施されました。
為替介入の影響度
それではこの為替介入がどれほどのインパクトがあるか見ていきます。
コップに石を入れると水がこぼれるかもしれませんが、海に石を投げても何も変化しません。
そのため、為替介入の3~5兆円を投入しているマーケットがどれほどの大きさかを理解する必要があります。
為替が取引されているマーケットを外国為替市場といいます。
外国為替市場では1日あたりなんと711兆円も取引されているのです。年間に換算するととてつもない金額になりますね。

その内、ドル円は1日あたり30兆円(全体の5%)です。
年間(240日)に換算すると7,200兆円になります。日本の国家予算の72倍もの大きさです。
そんな巨大なマーケットに日本政府・日銀は僅か数兆円で挑んでいるのが為替介入です。
そのため、1日~1ヶ月程度は効果があるかもしれませんが、根本的には焼石に水状態です。
そのため、9月の為替介入で145円から140円と5円程度円高になりましたが、すぐに戻ってしまいました。
伝説のディーラーと言われている藤巻先生も以下ツイートをしています。
アナリストの見解
藤巻先生の以外のアナリストの見解もご紹介します。
全体的なマクロ環境が変わらない限り、トレンドを変えるのは困難で、じりじりとした円安圧力はかかりやすい。
出所:ロイター「為替介入こうみる:トレンドを変えるのは困難=りそなHD 村上氏」
<三菱UFJモルガンスタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト 植野大作氏>
介入が実施されたのが1ドル=145.80円レベルと推測されるので、早ければ数日、数週間くらいで(同水準に)戻ってくるのではないか。ただ、介入することに全く意味がないかというと、市場がスピード違反になっている状況で、スムージングオペという意味合いはあるだろう。150円台でドルを買うのが嫌だと思っている国内輸入企業に対し、140円台でドルを買わせるチャンスを一時的に与えたという、激痛緩和措置的な意味もあるのではないか。
ロイター「政府・日銀が24年ぶり円買い介入:識者はこうみる」
色々なアナリストの見解をみても、効果は限定的との意見が多く、円高トレンドにするという意見は見られませんでした。
まとめ
外国為替市場は巨大なマーケットなため、いくら日本の政府・中央銀行といえども為替のトレンドを変える力はないと考えられています。
そのため、為替介入で円高になる局面があればドル転する絶好の買い場だとみています。
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