【米ドル】資産の9割を米ドルにしている理由

為替(米ドル)

どうもおぎすけです。

2022年4月13日。

米ドルは126円/ドルを突破して2002年以来、約20年振りの円安になり話題になっていますね。

2021年6月のこちらの記事でご紹介したように私は円安米ドル高を予想していましたので、ドル転を進めており、資産の9割を米ドルにしていました。

20年振りの円安のタイミングでドル転を進めていいのか迷っているという声をよく聞くので、私の考えをまとめます。

記事の信頼性

荻野圭助(@FIRE_2027

通貨分散は労働資本も含めて考える

普通は金融資産1,000万円保有していたら、その1,000万円をどう通貨分散するか考えると思うのですが、私は労働資本も含めて考えます。

私は多くの読者の方と同じ日本で働くサラリーマンです。当然給料も日本円で支払われます。もちろん年金も日本円です。

例えば年収800万円で定年まで30年あるとします。昇給なども考えずに、シンプルに考えると、800万円×30年=2.4億円の生涯賃金になります。

つまり自分の労働力の価値(労働資本)は2.4億円と言えます。

年金も毎月20万円(240万円/年)、受給期間25年(65歳~90歳)とすると、総需給額は240万円/年×25年=0.6億円になります。

まとめると以下のようになります。

金額
金融資産(日本円)0.1億円
労働資本(日本円)2.4億円
年金受給総額(日本円)0.6億円

このようにまとめるとどういう風に感じますか?

私含めて一般の方は特に「労働資本」、「年金」は日本円から海外通貨に切り替えるのは難易度が高いです(海外移住・転職する必要があります)。

多くの日本人は資産の大部分を占める「労働資本」、「年金」は強制的に日本円にフルインベストされており、通貨分散ができるのは僅かな金融資産のみです。

つまり、資産の大部分を日本円にフルインベストしている。この状況をまずは理解した上で通貨分散を考えていきます。

日本円のリスク

多くの日本人がフルインベストしている日本円のリスクを評価します。

通貨は最終的には国力に依存います。

例えば、日本円と米ドルでしたら日本と米国の国力を比べて国力が発展する国の通貨が強くなります。

国力とは?

国際関係においてある国家がもつ様々な力の総体。
国力の諸要素は①領域、②国民、③経済力、④技術力、⑤軍事力と言われています。

なお、②国民がすべての要素に多大な影響を与えます。国力を発展させるには国民への教育が最重要だと言われています。

みなさんは日本と米国では将来はどちらの国力が強くなると思うでしょうか?

私は米国だと考えています。

まず、日本は少子高齢化で労働者(若者)が激減しており、高齢者ばかりの国になっていきます。

教育面においても、日本トップの東京大学でも世界大学ランキングでは35位にとどまっています。上位はほとんど米国が占めています。

【最新】世界大学ランキング2022発表 東大が35位 日本は100以内に2校
大学の教育研究活動に関するさまざまな項目を評価する「世界大学ランキング」。タイムズ・ハイヤー・エデュケーションが発表した、最新の「2022年世界大学ランキング」について、評価方法とあわせて紹介。東大・京大などの日本の大学のランキングや、世界の大学の動向も解説する。

また経済力の観点では、世界時価総額ランニングでもトップ10位には日本企業は1社も入っていません。こちらも米国のGAFAMが独占しています。もちろん技術力も米国の圧勝ですね。

2022年世界時価総額ランキング。世界経済における日本のプレゼンスは?
2021年12月7日時点の時価総額が2兆8,000億ドル(約320兆円)に達したAppleは、世界最大の企業となった。トップ5を占めたのは、Apple、Microsoft、Alphabet(Google)、Saudi Aramco、Amazonなど世界で認知度の高いブランドである。 また、昨今ではTesla、NVID...

軍事力ももはや説明は不要ですね。

日本と米国を比較すると、私は日本の国力が衰退していくのではと危惧しています。

そんな国の通貨である日本円にフルインベストすることはとてもリスクが高いと考えています。

日本企業で働いて、年金も日本円ですので、正直、日本円のリスクを取りすぎていると感じています。そのため、金融資産の9割を米ドルにしています。それでも日本円の割合が高すぎると感じています。

米ドルの見通し

長期的には為替は国力に依存するため、長期的には米ドル高・円安を見込んでいます。

短期目線でも米ドル高・円安を見込んでいます。

マーケットでは場面場面で注目されるテーマが異なりますが、今は金融政策の転換期でもあり、テーマは「金利差」になっています。

日本は金融緩和継続(低金利継続)ですね。日本銀行・黒田総裁が明言しています。

日銀総裁は政策の信頼性を優先、円安は黙認か-0.25%を堅持
日本銀行の黒田東彦総裁は、長期債利回りをゼロ%程度で推移させるという目標を堅持する意向だ。各国中銀の政策との違いが一段と広がり、円相場の下落を招いている。

一方の米国は2022年3月に利上げを行い、今後も利上げすることが想定されています。

米FRB、5月会合で50bp利上げ検討「妥当」=NY連銀総裁
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は14日、5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利上げを検討するのが妥当との考えを示した。

マネーは金利を求めて、「金利が低い通貨(日本円)」から「金利が高い通貨(米ドル)」に動きますので、今後も米ドル高・円安になると考えられます。

なお、為替を勉強したい方はこちらの本がおススメです。

マーケット全体を理解したい方はこちらの本がおススメです。

まとめ

以上のように、我々日本人は日本円割合が高く日本円の動向に依存するポートフォリオになっています。

日本が経済発展を続けて入れば問題ないのですが、衰退との一途です。そんな日本円にフルインベストするのはリスクが高すぎます。

そのため、唯一自由に通貨配分を変更できる金融資産は9割を米ドルにしています。

円高にぶれるリスクは怖くないのか?と聞かれることもありますが、実は円高は大歓迎です。なぜなら労働資本、年金が日本円のため、そこも含めた資産全体で見ると日本円割合の方が高いので、円高は嬉しいです。金融資産の時価評価が少しぐらい毀損するのはまったく気になりません。

むしろ円安になるほうが怖いです。そのため金融資産を米ドルに換えることで私は心地よいメンタルをつくることができています。

なお、投資においてメンタルは非常に重要です。投資におけるメンタルを学びたいかはこちらがおススメです。

読者のみなさまも目に見える資産だけでなく、労働資本、年金、退職金なども含めて通貨分散を検討することをおススメします。

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